くだらない話

ぴちぴちのTシャツにジャケットを羽織った非常勤講師。
学生にはいつもの“くだらない話”で訳を説明。
笑いすら起こらない。

“くだらない話”とは、7年間の非常勤講師歴で学んだ技術。
チャイムの音が鳴り授業をはじめるが、“はじまりたて”は学生も講師も落ちつかない。
教室は騒ついている。

真面目な話をはじめると学生たちはバタバタと倒れていく。
露骨。
おもしろい話をすると、それはそれで余計に教室が騒つく。
望んではいない。

脈略もなく、取り留めもなく、オチもない話。
学生たちはきょとんとして、話を聞きはじめる。
余りにもくだらないため、騒つくこともなく、眠りにつくこともない。
教室は静寂に包まれる。

上級者のテクニック。
ウケていないだけという声が聴こえてくるが、完全無視。
万年非常勤講師にも工夫が必要である。